2022年05月28日
佐藤延夫
週末はパンを/フランスのパン
フランスのパンは、およそ3つに分類できる。
ひとつは、バゲットやバタールのような、細長い棒状のパン。
特徴は、クープという切れ込みが入っていること。
ちなみにクープには、パン生地を膨らませたり、
火の通りを良くする効果がある。
ふたつめは、クロワッサンをはじめとした、
バターや油をたっぷり使ったパン。
本場フランスでは、バター100%のクロワッサンは菱形に。
それ以外の油を使ったものは三日月形にすることが多い。
そして最後は、パン・ド・カンパーニュのような田舎風パン。
砂糖もバターも使わないシンプルなパンで
もともとはパリ郊外の人が作り、
市街地まで売りに来たことから、この名前がついた。
別名は、「パン・グランメール」。
おばあちゃんのパン、という意味だ。
サイズが大きめなのは、
1週間分のパンをまとめて作ることが多かったから。
パン・ド ・カンパーニュは焼きたてより冷めた方がおいしく
日持ちがする。
パンの粉をこねるのは経験、熟練、そして根気がいる。
日本のおばあちゃんも囲炉裏で焼いたおやきや草団子を
作ってくれていた。
長野県には、こねつけというご飯と小麦粉でつくる郷土料理もある。
どこの国でも、おばあちゃんは粉をこねるのが得意だ。
週末に、美味しいパンを。