2022年07月23日佐藤理人 Image by Plamankung Wannasiri from Pixabayとても赤い実 福羽苺国産第一号の苺が生まれたのは1898年。当時、農業試験場だった新宿御苑の農学博士、福羽逸人がフランスの品種を日本向けに改良した。やがて生まれた苺は、果肉がとても甘く、柔らかすぎて、ピンセットで収穫したほど。「福羽苺」と名付けられたこの品種は、美味しさのあまり皇室献上品になった。西洋よりいいものを作ってみせる。それは、明治日本の誇りと意地の結晶だった。現在、世界には約300種類の苺があり、半数以上を日本産が占めている。