2023年01月01日中山佐知子 新年の歌 クギあらたまの 年の経ぬれば 今しはと夢よ我が背子(せこ) 我が名のらすなあれから新しい年を何度も迎えていまなら大丈夫だろうなんて思わないでね。私たちの関係を誰かに喋ったら承知しないわよ。もちろん、女から男へ贈った歌である。お調子者の男にクギを刺す歌のようだ。女は笠女郎(かさのいらつめ)、男は大伴家持。家持は万葉集の編纂に関わり彼女からもらったこんな歌まで万葉集に載せてしまった。クギも毎年新しくすべきだったのか….