2023年01月07日
佐藤理人
「ウォーリス・バッジ」 悪知恵の達人
エジプトから4万点の文化遺産を盗んだ、
大英博物館の考古学者ウォーリス・バッジ。
その目的は文化財の保護。
彼はエジプトの公用語のアラビア語から、
古代エジプト文字までマスターした語学の達人だった。
情報収集と交渉をすべて一人で行い、
現地のエジプト人が盗掘した文化遺産を次々と買い漁った。
それは違法だったが、盗掘商人たちは喜んで彼に売った。
盗掘品がエジプト考古局に見つかると、
没収されるか安値で買い叩かれる。
個人コレクターの手に渡ることもある。
バッジはイギリス軍と結託。
買い集めた遺産を「軍用貨物」として、
次々と国外へ持ち出した。