2023年01月15日
小野麻利江
苺のはなし 苺と日本人
日本人は、苺を愛する国民。
そう言っても、過言ではないかもしれない。
実際、約300あるとされる苺の品種の
半分以上が、日本で産まれたものだという。
文豪・夏目漱石も、
苺ジャムが大好物だったと知られている。
代表作『吾輩は猫である』の中で、
猫の飼い主・苦沙弥(くしゃみ)先生が
「俺はジャムは毎日舐めるが…」と言うくだりもある。
そして苦沙弥先生は、
漱石自身をモデルにしているとも言われている。
20代半ばで、イギリスに留学した経験がある漱石。
アフタヌーンティーで供されるスコーンに
たっぷりの苺ジャムを乗せて楽しむイギリスで、
苺の甘い魅力に、目覚めたのかもしれない。