2023年04月01日
廣瀬大
名前の話 #7
アフリカの名前のつけ方は、
地域や宗教、グループによってそれぞれ異なってくる。
ガーナのある地域では、
生まれた曜日と順番が名前に入る。
なので名前を聞くと何曜日に生まれた、
何番目の子なのかがわかる。
ケニアのある地域は
誕生にまつわるできごとを名前に入れる習慣がある。
「早朝」や「誰かが訪ねてきた」といったその日のできごとや、
「難産」といった生まれたときの状況、
「干魃だった年」など、その年の気候を表す名前を持つ人がいるという。
コンゴのある地域では、
生まれた子に名字も自由につけられる。
なので、同じ家族でも違う姓であるケースが多々ある。
また名前の付け方も自由だ。
クリスチャンネームをベースにしつつも、
「神様に感謝します」といった名前や
「ようこそ」といった名前の人がいるという。
西部と、中部アフリカを中心に格言からとった名前も広く見られる。
「火のないところに煙は立たない」
「良き友情は兄弟関係より優る」といった
格言を由来にした名前の人が多くいる。
日本のように縁起をかつぐ名前も各地に色々と見られるが、
こうしてみると、その土地、文化によって、
名前の付け方にも世界にはさまざまな多様性があることがわかる。