2023年12月16日
廣瀬大
直立歩行#7
歩くことが、人類を一歩前に進める。
人類がどのようにして二足歩行を始めたのか。
こんな説がある。
森を出て、川辺や海岸などの水辺で暮らしていた人類の祖先。
ぎりぎり顔を出して呼吸ができる深さの水の中に入り、
そこで貝や魚などをとって食べていたという。
水の浮力に助けられ水中でふわふわと、
二足歩行をしているうちに、
やがて、水から出ても二足歩行をするようになった。
水中に浸かっている体の毛は抜け落ち、
水から出した頭の毛が残った。
おもしろい説だが、
人類が二足歩行を始めた理由には諸説ある。
例えばこんな説も。
もともと木の枝の上で二足歩行をはじめた人類の祖先。
両足で枝に立ち、両手で枝をつかみ、木々を移動していた。
そこからなんらかの理由で、地面に降り立った。
木の上で二足歩行をしていた類人猿が、
地面に降り、手をつくようになったのが
ゴリラやチンパンジーの祖先。
そのまま二足歩行で歩くようになったのが人間の祖先という説。
さまざまな説があるが、
二足歩行が、類人猿を人間にしたのは間違いないだろう。
二本の足で立ち、歩くことができるようになり、
人は両手で赤ん坊を抱いて歩けるようになった。
人は道具をつくることができるようになった。
そして、
手をつないで、他者と歩調を合わせて
歩くこともまた、できるようになったのだ。