2022年05月29日藤本宗将 国境の話・コスパイア共和国 15世紀のイタリアである川を国境にした結果、想定外の国が誕生するという珍事が起きた。領土交渉の際に川が2本の支流に分かれていることに気づかず、それぞれ近い岸に国境線を引いてしまったのだ。これによって国境線のあいだにコスパイアという村が取り残された。税金からも支配者からも自由となった村人たちは、独立を宣言。やがてタバコ栽培で潤った「コスパイア共和国」は、400年もの長きにわたって存続したという。