2022年06月11日川野康之 Photo by Eutah Mizushima on Unsplash雨のある風景 『君の膵臓をたべたい』後から思い出す雨の日がある。僕は、君を名前ではなく「君」と呼んでいた。臆病で、いつも自分の殻の中にいた。あの激しい雨の降る日もそうだった。同じ部屋の中にいて二人の気持ちはすれ違ってばかりだった。僕が君の気持ちと向きあえたのは、君が死んでからだ。住野よる作、小説『君の膵臓をたべたい』は孤独な心と心が出会うストーリー。