2022年06月18日佐藤理人 江戸のごちそう 1 『鰻』日本人と鰻のつきあいは、縄文時代に遡ると言われる。当時の遺跡から鰻の骨が出土するからだ。奈良時代には鰻の栄養も知られるようになっていた。でも醤油とみりんのタレをつけて焼く、今の蒲焼きスタイルになったのは江戸時代から。歌川国芳が団扇に描いた浮世絵、「春の虹蜺(こうげい)」鰻を食べようとする女性の後ろで、空に虹が現れる。鰻を食べると気分が晴れ晴れするのは、今も昔もきっと変わらない。