2022年06月18日佐藤理人 江戸のごちそう 5 『猪』江戸時代の浮世絵画家、歌川広重。代表作「名所江戸百景」の中の一枚、「びくにはし雪中」には、「山くじら」という看板が出てくる。山に住む鯨とは、じつは猪のこと。仏教の影響で肉食が禁じられた時代に、海の幸に名前を変えて肉を食べる、庶民のしたたかな知恵であった。当時は鯨が魚だと思われていたこともこれでわかる。