2022年06月19日熊埜御堂由香 雨のはなし 1 『晴耕雨読』雨が降ったら何をしよう。晴れていれば畑を耕し、雨が降れば本を読めばいい。晴耕雨読というこの言葉は日本で生まれた熟語だ。誰の言葉なのか由来が定かではないが、明治中ごろの日本人の漢詩に出て来るそうだ。悠々自適とも言い換えられるが、晴耕雨読という言葉にはただのんびりではない潔さがある。どこか自然と人の営みの根源を感じる。雨が降ったら何をしよう。まさに、これは究極の人生の問いだ。