2022年06月19日茂木彩海 雨のはなし 7 『雨の使い方』雨は昔から映像作品の中で心理描写の手法としても使われてきた。涙と一緒に雨を降らせば悲しみを助長させる効果があるし、逆に、笑顔で雨の中に踊り出せば、自分の殻を破る開放の瞬間を描くものにもなる。見つめ合う男女の周りに大粒の雨が降れば、それは外界との遮断を意味するのかもしれない。雨が降る映画を、雨の使い方に着目して鑑賞する。きっと楽しい、この季節ならではの過ごし方。