Team MOMENT

2022年07月10日

執筆者藤曲旦子

Photo by Yamanaka Tamaki

ねば~エンディングな豆知識4 「納豆は右回り?左回り?」

昭和の時代を生きた、
岩手県出身の漫画家、金子重正。

東京の美術学校在学中から才能を認められ、
少年少女向け雑誌で数多くの作品を発表した。

そんな金子の作品の一つに、こんなものがある。

「納豆売りの少女」。

家庭的にも金銭的にも恵まれない少女が、
雨の中、涙ながらに納豆を売り歩くという、
悲しき物語。

「マッチ売りの少女」を彷彿とさせるタイトルだが、
よりによってなぜ「納豆」なのか。
現代の私たちが、そう感じるのも無理はない。

冷蔵技術や流通網が発達する前、
つまり昭和の前半までは、納豆は納豆売りから買うものだった。
「ナーットナットー」の声で目覚める朝というのは、江戸時代からの風物詩。
「納豆売り」という言葉自体が、馴染みのあるものだったのだ。

今では全国のスーパーでいつでも買えるようになった納豆。
ただ、納豆がより身近だったのは、どっちの時代なのだろう。

今日は、納豆の日。

執筆 藤曲旦子

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