2022年09月11日
道山智之
Moment for a Poet3 白秋と朔太郎
大正4年。
30歳の北原白秋は、初めて群馬県前橋市を訪れた。
出迎えたのは前橋を故郷とする詩人・萩原朔太郎。
朔太郎の家を訪れると、門には国旗が立っている。
白秋は聞いた。
「今日はなんの祭日かな?」
朔太郎が答える。
「あんたが来るから、出したのだ。」
見回すと、国旗を出しているのは朔太郎の家だけだった。
白秋はその気持ちを感じて、
目頭が熱くなったという。
わずか1歳年上の白秋を師と慕った朔太郎。
今年、偉大なる2人の詩人は、ともに没後80年を迎える。
〜Moment for Poets〜