2022年10月16日
若杉茜
命のはなし 「生きる」
黒澤明監督の名作映画、「生きる」。
余命いくばくもないと突然宣言された市役所勤めの男が、
死んだように仕事をしていた自分の生き方を見つめ直し、
最期まで生き抜く物語。
死を前に男は、仕事を通じ、
人々のために公園を作ることを決意する。
走り去る男の背後に流れるのは、
新しい男の誕生を祝う、ハッピーバースデーの歌。
ひとは、
生きながら死ぬことも、
死を目前にしてなお、新しく生まれることもできる。
燃えるも、
くすぶるも、
どちらも同じ、一つの命。