2022年11月20日黒松理穂 絵のはなし 右の絵右側に重心がある絵は、安心感を与えるという。代表的なのが、葛飾北斎の赤富士。立派な富士山は、右側にある。対して、黒田清輝の「湖畔」は、女性を左側に描くことで、不安定な儚さを表現した。私たちが文字を書く時も、左からはじめ、右でとめる。右側に受けとめるものがあると、安心するらしい。心が落ち着かない夜は、右側に重心がある絵を、観賞してみてはいかがだろうか。