2023年01月01日中山佐知子 Photo by Aditya Vyas on Unsplash新年の歌 雪756年の1月、元正天皇が宴を催し、若手の貴族たちに歌を詠むように命じた。そのとき、葛井諸会(ふじいのもりあい)はこんな歌を詠んだ。 あたらしき 年のはじめに 豊(とよ)の年 しるすとならし 雪の触れるは新年に豊かな実りを告げる雪がこんなにたくさん降っています、というこの歌を見ると正月の雪はめでたさの前兆であったようだ。(この宴には、推定38歳の大伴家持も加わっており、やはり雪の歌を詠んでいる。)