2023年03月05日佐藤延夫 Photo by Naoki Natsume/Ishii春の色 「花葉色」花葉はなば色。それは本来、織色おりいろの名前だった。織色とは、色の違う縦糸と横糸で織ることにより生じる色合いのこと。縦糸は、黄色。横糸は、山吹色。この二つを組み合わせると、春らしい柔らかな色、花葉色になる。花葉の由来は、菜の花の花弁。平安時代の皇族や貴族の装束でも、春先だけに着る色と決められていた。軽やかに、春の色と歩きたい。