2023年03月11日
大友美有紀
東北にサクラ咲け 「青森・弘前公園、芦野公園」
東北の桜の最後を飾るのは、青森だ。
青森の桜は4月下旬から5月上旬にかけて咲く。
有名な弘前公園には
しだれ桜、八重桜など
約52種およそ2600本の桜がある。
1882年に寄贈されたソメイヨシノも現存している。
従来、桜の寿命は60年から80年。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と言われるように、
桜は剪定すると切り口から病気が入りやすくなる。
けれども弘前ではリンゴ栽培にヒントを得て、
弱った枝を切り、根元に肥料を入れ、
切り口に薬剤を塗る方法で、樹勢を回復させている。
これを「弘前方式」と呼び、
剪定方法を学ぶ人が、全国の桜の名所から訪れる。
弘前公園の桜は、散った後も美しい。
花びらが濠の水面を埋めつくす、花筏だ。
水面(みなも)も頭上も桜色、この場所でだけ、
この瞬間だけ楽しめる絶景だ。
青森・津軽地方の芦野公園も
約1500本の桜が咲く名所だ。
公園の一部を横切って津軽鉄道が通っている。
トンネルのように咲く桜の下を
2両編成のローカル列車が走る姿は、
可愛らしい。
東北にサクラ咲く。その日を待ちわびている。