2023年03月26日勝野雅光 春のはなし 「春はあけぼの」「春はあけぼの」と古の人は言った。日が昇る前、東の空がゆるりゆるりと光を増してゆく。そのわずかなひと時を眺めたのだろう。夜明けに帰っていく人を見送ったときこんな空があったのだろうか。千年前も、今も、春の朝の陽ざしは柔らかい。