2023年04月23日新井奈生 音楽の話 #519世紀の音楽家、フランツ・リストは友人の語る異国の話に感銘を受けた。土地の名はイスタンブール、当時オスマン・トルコが支配する、美しい港町であった。1847年、リストは念願かなってイスタンブールを訪れ、最高権力者であるスルタンに曲まで捧げている。ちなみにロッシーニも、サン・サーンスも、スルタンに曲を捧げていたりする。異なる文化が、天才たちに刺激を与えた瞬間があったのだ。