2023年04月30日名雪祐平 無は無 「皿」皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿皿倦怠これは『皿』という詩の冒頭。縦書きで皿の字を連続二十皿積み重ね、食堂の皿洗いの心境を滲ませた。詩人は高橋新吉。1923年刊行の『ダダイスト新吉の詩』は大反響を起こす。古臭い価値観を嘲笑うダダに、16歳の中原中也も衝撃を受け、詩を書きはじめる。そんな多くの若者たちへ。新吉は記す。“何もないのだわかったかわかるといふこともないのだ“