2023年05月21日黒松理穂 緑のはなし 「緑色の目」the green-ey’d monster 「緑色の目をした怪物」。シェークスピアは、戯曲「オセロ」で嫉妬をこう表現した。green-ey’d は、嫉妬を意味する慣用句として今も西洋で使われている。由来は、古代ギリシアに遡る。当時の人々は、嫉妬をすると胆汁が増え、顔色が緑色になると信じていた。嫉妬の色、自然の色、若々しい色、青ざめた色。文脈によって意味を変える緑色。その魅力は、とても奥深い。