2024年02月10日
波多野三代
思う存分カロリーを 「寒い地域のハイカロリー食」
冬は夏よりも痩せやすい、という話をご存知だろうか。
寒い場所では体温を維持するだけでカロリーを消費する。
南極地域観測隊は、1日に最低でも6000kcalは摂る必要があり、
バターとチョコレートを大量に食べていても、
どんどんと痩せていったそうだ。
アラスカに住むイヌイットの人々は
肉と脂肪を重要な栄養源として摂取している。
そこには「アクタック」と呼ばれるアイスクリームのような食べ物がある。
鯨やアザラシの脂身をひたすらかき混ぜると、
ホイップクリームのような質感になる。
そこにベリー類を加え、さらに混ぜ合わせたもの。
果物の酸味が効いた、ねっとりと高カロリーなデザートだ。
冬には最高気温が氷点下になるウクライナでは
「サーロ」と呼ばれる脂身の塩漬けが食べられる。
豚の脂身、それも多くのビタミンが含まれる背中の脂肪を使う。
ニンニクやディルといった香草と塩で漬け込み、
食べるときは薄くスライスしてパンに乗せて楽しむのだ。
強いお酒の良い友にもなる。
100グラムあたり800kcal。このカロリーで寒さを乗り切ることができる。
人の脳は、カロリーの高いものほど記憶に残るようにできているそうだ。
それは決して穏やかとは言えない地球の歴史の中で、
生き残るために身についた本能だ。
春はまだ遠し。さあ皆さん、
寒い時こそカロリーを。