川野康之(57)
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函館の石川啄木 『陸奥丸』
2023年11月25日
午前3時に青森港を出た陸奥丸(むつまる)は津軽海峡を進むにつれ大きく揺れた。明治40年5月5日、石川啄木は新天地北海道へ向かっていた。代用教員をしていた岩手県渋民村の小学校でストライキを扇動したため… 続きを読む
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函館の石川啄木 『函館港』
2023年11月25日
啄木を乗せた陸奥丸は函館港に着いた。函館の文学同好会『苜蓿社(ぼくしゅくしゃ)』に事前に電報で知らせていたが、誰も港に迎えに来ていなかった。当てが外れた。途方に暮れていると、向こうから男たちが泥を跳… 続きを読む
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函館の石川啄木 『同人たち』
2023年11月25日
苜蓿社の同人たちは啄木を大歓迎した。 同人の一人の下宿に啄木は同居した。すぐに文学を愛好する青年たちのたまり場となり夜遅くまで文学を語り恋愛を語り合った。世間の苦しみとは無縁の夢の国にいるような気分… 続きを読む
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函館の石川啄木 『鹿ノ子百合』
2023年11月25日
啄木は函館区立弥生尋常小学校の代用教員になった。月給は 12円。児童は1100名を超え、職員室には15名の職員がおり、そのうち8人が女性教師だった。この都会の学校は渋民の時よりも啄木にはおもしろくな… 続きを読む
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函館の石川啄木 『親友郁雨』
2023年11月25日
函館に来て啄木は多くの友ができた。中でも宮崎郁雨(いくう)という生涯の親友を得た。郁雨は苜蓿社の仲間の一人であった。「宮崎君あり、これ真の男なり」と啄木は日記に書いている。郁雨は啄木の才能を高く評価… 続きを読む
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函館の石川啄木 『家族との再会』
2023年11月25日
函館の啄木は家族を呼び寄せた。まず妻節子が娘京子を連れてやってきた。家族3人、青柳町の借家に入った。それから野辺地にいる母を迎えに行った。小樽にいた妹光子も来て一家5人の生活が始まった。「家庭は賑は… 続きを読む
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函館の石川啄木 『大森浜』
2023年11月25日
8月、函館は大火に襲われた。函館の3分の2が消失。石川啄木の勤務先の小学校も新聞社も焼け落ちた。書きためた原稿はすべて灰になった。啄木は札幌に移って再起を目指すことを決意。9月13日、焼け出された人… 続きを読む
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いいじゃない縄文時代 「貝塚」
2023年09月24日
「貝塚」は、縄文人の暮らしを知るタイムカプセル。後期のものほど、大きな貝殻が見つかっている。まだ小さな貝は捕らないようにしていたらしい。 獣の骨も幼獣のものは少ない。大きくなるのを待っていた。… 続きを読む
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いいじゃない縄文時代 「オノマトペ」
2023年09月24日
「ざわざわ」とか「そよそよ」など日本語にはオノマトペが多い。 実はこれ、縄文の中から生まれたという説がある。縄文時代は母系社会だった。お母さんと子どもの間で交わされるコミュニケーションとして発… 続きを読む
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いいじゃない縄文時代 「縄文の生き方」
2023年09月24日
縄文人が1日に働くのは4時間ほどだったという。 余った時間は、土器を作ったり、装身具を作ったり、ストーンヘンジを作ったりと創作活動に使っていた。 縄文土器は実用品であるだけではなく、美し… 続きを読む