2023年11月25日川野康之 函館の石川啄木 『同人たち』苜蓿社の同人たちは啄木を大歓迎した。 同人の一人の下宿に啄木は同居した。すぐに文学を愛好する青年たちのたまり場となり夜遅くまで文学を語り恋愛を語り合った。世間の苦しみとは無縁の夢の国にいるような気分になった。仲間の紹介で函館商業会議所の臨時雇いになった。啄木にとってこの仕事は別世界の経験だったが「好奇心動かさざるはなかりき」と前向きにとらえている。