2023年11月25日川野康之 函館の石川啄木 『家族との再会』函館の啄木は家族を呼び寄せた。まず妻節子が娘京子を連れてやってきた。家族3人、青柳町の借家に入った。それから野辺地にいる母を迎えに行った。小樽にいた妹光子も来て一家5人の生活が始まった。「家庭は賑はしくなりたれども…六畳二間の家は狭し」と啄木は日記にぶつぶつ書いているが、やっと一息つけた明るい安堵感も感じられる。 わがあとを追ひ来て 知れる人もなき 辺土に住みし母と妻かな (石川啄木)