川野康之(57)
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雨のある風景 『天気の子』
2022年06月11日
雨の中の出会いがある。 少年が家出をして、やってきた東京は雨続きだった。雨、雨、雨の中を、バイトを探して歩き回る日々。そんなとき少年は一人の少女に出会った。少女は100%の晴れ女だった。 … 続きを読む
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雨のある風景 『東京八景』
2022年06月11日
忘れられない雨の風景がある。 津軽から出てきた青年が東京で最初に住むことになったのは戸塚の下宿だった。東京で暮らした10年間を青年は後に『東京八景』という小説に書いた。最初の風景は「戸塚の梅雨… 続きを読む
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雨のある風景 『君の膵臓をたべたい』
2022年06月11日
後から思い出す雨の日がある。 僕は、君を名前ではなく「君」と呼んでいた。臆病で、いつも自分の殻の中にいた。あの激しい雨の降る日もそうだった。同じ部屋の中にいて二人の気持ちはすれ違ってばかりだっ… 続きを読む
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雨のある風景 『おとうと』
2022年06月11日
雨のシーンから始まる物語がある。 川沿いの土手の道を、弟は傘もなく濡れながら早足で歩いている。姉が後から追いかけている。弟のかたくなな背中と、それを見つめる姉。冷たい雨が斜めに二人に突き刺さる… 続きを読む
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雨のある風景 『いま、会いにゆきます』
2022年06月11日
雨の中の出会いと別れがある。 6月のある雨の日、男は幼い息子と森の中を散歩していた。そこに1年前に死んだはずの妻が現れた。この世を去る前に、妻は約束していた。雨の降る日に、また戻ってくると … 続きを読む
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雨のある風景 『潮騒』
2022年06月11日
雨と風の中で高まる鼓動がある。 若者は待っていた。嵐の中、娘が来るのを。いつの間にか眠り込んでいた。目を覚ますと、焚き火の向こうに娘がいた。裸になって、ずぶ濡れになった服を乾かしていた。眠った… 続きを読む
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雨のある風景 『言の葉の庭』
2022年06月11日
雨の日に会いたい人がいる。 6月のある日、雨の降る公園で少年は年上の女の人と出会った。東屋で二人は雨宿りをした。別の雨の日、また同じ公園で出会った。 また会うかもね、雨が降ったら。と女の… 続きを読む