2023年10月14日
新井奈生
学名 #6
イチョウは、漢字にすると「銀の杏」と書く。
銀の杏でギンナン、と読めば
茶碗蒸しでお馴染みのあれ。
銀の杏でギンキョウ・・・とは普通読まないが、
この読み方から来たと思しき言葉をご存知だろうか。
イチョウ属の学名、ginkgoである。
ちなみにginkgoという名は、
英語でもドイツ語でもフランス語でもイチョウを指す。
この言葉が歴史上、最初に登場したのは
18世紀のドイツ人、ケンペルの書いた本であるとされる。
彼は長崎の出島で日本の植物に関する本を入手し、
イチョウの存在を学んだようである。
日本の誰かが、ギンキョウ、と読んで教えたのか・・・。
いずれにしても、イチョウの名前はねじくれたまま、
ginkgoとして世界に知られている。