2023年10月28日
河田紗弥
七難を隠す。 『美肌意識のはじまり』
「色の白きを第一とす。色の白きは、七難隠すと、諺にいえり」
これは江戸時代の美容書『都風俗化粧伝』に書かれた一文。
江戸時代の美人の条件は、なんといっても”白肌”
白粉化粧が一般女性にまで広まっていた時代だからこそ、
その土台となる素肌の美しさにもこだわっていた。
そんな時代に、洗顔料として使われたのが”糠(ぬか)”だ。
絹や木綿の布を袋状に縫い合わせた糠袋の中に糠を入れ
ぬるま湯に浸して絞ったら、
顔や全身の肌を撫でるように滑らせて洗っていく。
これが、日本女性の美肌意識のはじまり。