2023年11月18日
小林慎一
恐竜の化石は語る #5
古生物学者ケネス・ラコバラが発見した巨大恐竜ドレッドノータスは
河が氾濫し土に埋もれ死にいたったと考えられている。
だから、非常に完全に近い状態で見つかった。
その骨は長い長い時を経て、
土が積み重なり周辺からの圧力でどんどん固くなっていく。
そして、隕石が、地球にぶつかり、氷河期が訪れ、
恐竜が滅び、哺乳類が繁栄し、
東アフリカでは取るに足らない猿が
知恵という奇妙な能力を持ち地球上を支配しはじめる。
その猿の子孫がパタゴニアの砂漠でドレッドノータスを発掘した。
ケネスは砂漠にひとりたたずみ考えにふけった。
これがどれだけ奇跡的なことなのかと。