2022年04月02日
田中真輝
映画の自由
映画は
監督がカメラを向け、トリミングした世界で
できている。
言い換えるなら、映画を見る人はすべて、
監督と同じ眼で世界を見ているのだ。
そこには見たいものや見たいアングルを選ぶ自由は
存在しない。
にもかかわらず、
一緒に見に行った友人が、
自分とは全く違うものを見て、
全く違う感想を抱く、ということも
よくあることだ。
観客は、監督の眼を通した世界でも
自分だけのイメージを自由に広げることができる。
それは、優れた映画を構成する要素の一つかもしれない。