2022年04月24日熊埜御堂由香 Photo by Alexis Antonio on Unsplash月のはなし 満ち欠け「この世をば わが世とぞ思う 望月の 欠けたることも なしと思えば」平安時代中期の権力者藤原道長は52歳でこんな歌を詠んだ。この世は自分のためにあるという意味の歌だった。しかし、月は満ちては欠けるのが常である。それから10年後、100%この世に満足していた道長も自分の病だけはどうすることもできず苦しみながら死んでいった。月は満ちて欠け、人は栄えて滅びる。