2023年08月20日
若杉茜
祈りのはなし 信仰を持たない者の祈り
無宗教を自認する人が少なくない国、日本。
では我々は、それでも何に、祈るのだろうか。
小説家の大江健三郎が考える、
信仰なき「祈り」は、こうだ。
人間が現在の世界に対する問いかけをする。
超越的なものーー神様なら神様に対する問いかけといっても
いいと思いますけれども、そういう問いかけをする。
答えは自分にはわからない。しかし問いかけていく。
わからないまま、それでも世界に何かを問うことをやめない。
その苦しい営みは、祈りになる。