2023年10月22日
若杉茜
身体のはなし 「崩壊」
Of course all life is a process of breaking down.
全ての人生は、いうまでもなく、崩壊の過程である。
アメリカ文学を代表する作家、F・スコット・フィッツジェラルドの
遺稿集に収録された短編、「崩壊 The crack-up」の第1文だ。
私たちの身体、ある意味ですなわち人生は、
常に崩壊の過程にある。
1920年代、ジャズ・エイジ。
第一次大戦が終わり、人々が踊り楽しむ、開放的な時代。
時代の寵児が遺した言葉は、
その明るいイメージとのコントラストとともに、突きつけられる。