2024年03月24日藤原史子 春のことば 「佐保姫」野山に、春の彩りを与えてくれる女神がいる。その名も、佐保姫さま。平城京の東にたたずむ佐保山の神様で、山からおりてくる春霞は姫が織った衣なのだとか。「佐保姫の もてなしあつし 独り旅」そう詠んだのは正岡子規。梅や桜に彩られ、やがて新緑に染まる春の景色は神様の手厚いおもてなし。