2024年03月24日戸塚俊介 春のことば 「春の喜びの音」画集を開くと、音がきこえてくる。雪山の谷間を流れる川を、日本画家、東山魁夷が描いた絵だ。大地を覆う白い雪をとかし、たくましく流れる川。春のあたたかな息吹をまとい、流れ下る音がきこえてくる。東山はその絵に、自身の人生の困難から解放された喜びを重ねて、こう書いた。「それは喜びであった。 長い厳しい冬が去って春が訪れてくる喜びであった」春の喜びの音はどこにでもある。あなたの身近なところにも。