薄組(194)
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雨のはなし 3 『サマセット・モームの雨』
2022年06月19日
サマセット・モームの傑作短編小説、『雨』。 雨季のサモアを舞台に、狂信的なイギリス人宣教師と、同じ宿に滞在している女との関わりが描かれる。女は毎晩のように客を取っており、宣教師は女が娼婦である… 続きを読む
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雨のはなし 4 『祈雨』
2022年06月19日
京都 神泉苑。日本でもっとも古いお花見が行われたこの園遊の地は雨乞いの祈祷が行われる霊場でもあった。 その始まりは824年、日本中が日照りと旱魃に苦しんでいたとき空海がここで祈祷を行い、龍王を… 続きを読む
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雨のはなし 5 『虎が雨』
2022年06月19日
虎が雨。旧暦5月28日に降る雨のことをいう。 5月28日は鎌倉時代に起こった曽我兄弟の仇討ちの日。遊女の虎御前は兄の十郎祐成の恋人だった。十郎祐成は父の仇(かたき)を討ち果たしたもののその場で… 続きを読む
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雨のはなし 6 『人工降雨』
2022年06月19日
人工降雨。ひとの手で雨を降らせること。 この研究を真っ先に始めたのは、アメリカの気象学者、チャールズ・ハットフィールド。彼の父親は農業を営んでいたが、干ばつにより廃業。苦しんだ父や農民たちを想… 続きを読む
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雨のはなし 1 『晴耕雨読』
2022年06月19日
雨が降ったら何をしよう。 晴れていれば畑を耕し、雨が降れば本を読めばいい。晴耕雨読というこの言葉は日本で生まれた熟語だ。 誰の言葉なのか由来が定かではないが、明治中ごろの日本人の漢詩に出… 続きを読む
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雨のはなし 2 『雨の匂い』
2022年06月19日
雨の日に、ふと、独特な香りを感じることがある。 雨の匂いは科学的に解明されていて、降り始めの香りは、ギリシャ語で石のエッセンス「ペトリコール」と呼ばれる。ペトリコールは雨粒が降り注ぐときに土や… 続きを読む
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雨のはなし 7 『雨の使い方』
2022年06月19日
雨は昔から映像作品の中で心理描写の手法としても使われてきた。 涙と一緒に雨を降らせば悲しみを助長させる効果があるし、逆に、笑顔で雨の中に踊り出せば、自分の殻を破る開放の瞬間を描くものにもなる。… 続きを読む
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雨のはなし 8 『朝雲暮雨』
2022年06月19日
大事な日ほど雨が降る、雨女・雨男の起源はさかのぼること江戸時代。 画集「今昔百鬼捨遺」に妖怪「雨女」として描かれている。 側には中国、戦国時代の詩人、宋玉の詩。楚の王が夢の中で愛した女神… 続きを読む
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星のはなし 天文学の父の、父
2022年05月22日
天文学の父、ガリレオ・ガリレイの父親はヴィンチェンツォ・ガリレイという。 彼は、なんでも「やってみる」ことを重んじる人だった。 当時では珍しい実験の積み重ねという手法で、音楽理論の研究成… 続きを読む
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星のはなし 名前が定まらなかった星座
2022年05月22日
はえ座という星座がある。1603年の星図では「みつばち座」だったが、「はち座、或いは、はえ座」という曖昧な表記が続き、18世紀になってようやく、はえ座として定着した。 100年ものあいだ、名前… 続きを読む