2023年09月09日
長谷川智子
ラグビーワールドカップ 「エリスカップ」
今からちょうど200年ほど前のイギリス。
まだ、フットボール、サッカーに今のようなルールがなかった頃のお話。
そこはイギリスの名門パブリックスクール。
学校のグランドでは、今日も少年たちがボールを蹴り合っていた。
ひときわ小柄な少年がひとり。名前はエリス。
いつも友達にボールを取られてしまうエリス、
今日こそゴールを決めたい願うエリスにパスが飛んできた。
当時のフットボールは、今と違い手でボールをキャッチしてもOK。
エリスは見事キャッチ、誰もが蹴ると思ったその時、
なんと、彼はボールを手にもったまま走り出した!!
あっけに取られる先生や友達。
エリスはわき目もふらず全速力でゴール走り込む。
あまりに華麗なプレーに、みんなルールを忘れて大喜び。
この学校の名前は、「ラグビー」校。
エリスの全力疾走をきっかけに、ラグビーが始まったと言われている。
昨日9月8日からフランスで始まったラグビーワールドカップ。
その優勝杯は、初めてボールを持って走った少年の名前をとって、
Webb Ellis Cup ウェップ・エリス・カップという。
なお、エリス少年はラグビー校を卒業後、
オックスフォード大学に進み、牧師になった。