2022年11月06日
佐藤延夫
奇妙な岩 バハレイヤ・オアシス
エジプトの首都カイロから南西に360キロほど向かうと、
バハレイヤ・オアシスがある。
この一帯は国立公園になっており、
シンボルのキノコ岩がそびえ立つ。
高さはおよそ3メートル。
真っ白な砂漠に生える、キノコそっくりの白亜の岩。
隣に佇む、鳥のようなチキン岩とセットで名物になっている。
ちなみに、少し離れた場所には、
マッシュルームのような岩もある。
世界には、自然が作り上げた芸術がある。
2022年11月06日
エジプトの首都カイロから南西に360キロほど向かうと、
バハレイヤ・オアシスがある。
この一帯は国立公園になっており、
シンボルのキノコ岩がそびえ立つ。
高さはおよそ3メートル。
真っ白な砂漠に生える、キノコそっくりの白亜の岩。
隣に佇む、鳥のようなチキン岩とセットで名物になっている。
ちなみに、少し離れた場所には、
マッシュルームのような岩もある。
世界には、自然が作り上げた芸術がある。
2022年11月06日
ニュージランド・サウスアイランドの南東にあるモエラキ海岸。
ここには、直径50センチから2メートルほどの
まん丸の岩がごろごろと転がっている。
まるで巨大な海亀の卵。
太古の昔、生物の死骸を核にしてできた石の球だそうだ。
割ると、鉱物の結晶が網目状の模様を作っているという。
ニュージーランドの先住民マオリ族は、
この丸い石を、祖先が島に渡りついたとき、
船の浮きとして使っていた瓢箪、
あるいは鰻を入れるカゴと考えていた。
奇妙な岩が、伝説をつくる。
2022年11月06日
モニュメント・バレーは、
アメリカ・ユタ州南部とアリゾナ州北部を跨ぐ、
赤茶けた荒野だ。
ここには、ビュートと呼ばれる岩山や、
メサというテーブル型の台地が点在する。
これらが何かの記念碑に見える、ということで
モニュメント・バレーと呼ばれるようになった。
その昔は氷河に覆われており、
水や土砂によって岩が削られ、独特の地形に変化したという。
紀元前2000年ごろから先住民ナバホ族が暮らしており、
今でも彼らの準自治領だ。
この一帯は、まさにアメリカの原風景であり、
数多くの映画の舞台になっている。
ジョン・ウェイン主演の「駅馬車」をはじめ、
「荒野の決闘」、「アパッチ砦」。
「2001年宇宙の旅」では、
時空を超えたあとにたどり着く惑星の風景として。
「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3」のときは、
主人公が西部開拓時代にタイムスリップする場面でのロケ地に選ばれている。
岩と荒野の風景は、人を冒険へと導く。
2022年11月06日
アメリカ・ユタ州の北東部にある、ファンタジー・キャニオン。
200メートル四方に、奇妙な岩が並んでいる。
まさにファンタジーという名前にふさわしく、
魔女の住む森、あるいは退廃したビル群をイメージさせる。
ひねくれた彫刻家がこしらえたような
不気味なフォルムには恐怖を感じる人も多い。
1909年、この地を初めて訪れた者は、
「悪魔の遊び場」と呼んだそうだ。
奇妙な岩が、想像力を掻き立てる。
2022年11月06日
マダガスカル島の西にある、
ツィンギ・デ・べマラ厳正自然保護区。
ここには、先の尖った石灰岩が、
針山のように立ち並ぶ。
ジュラ紀に堆積した石灰岩の地層が
地下水と雨に侵食されてできた岩の迷宮だ。
ツィンギとは、マダガスカル語で「先の尖った」という意味。
ここは絶滅危惧種を含む希少な野生生物が生息し、
1990年には世界遺産にも登録された。
岩の山、岩の森、岩の迷路…
どこまでも続く岩の風景は、ファンタジーだ。
2022年11月06日
アメリカ・ユタ州の東部にある、アーチーズ国立公園。
その名の通り、岩でできたアーチが2000以上も存在する。
およそ3億年前に形成された岩塩層が、
数百万年にわたって積み重なり、
地殻変動や侵食作用で複雑な地形を生みだした。
中でもシンボル的な存在となっているのが、
デリケート・アーチ。
高さ15メートルほどの岩の橋は、
その端正な姿や風景とのバランスが美しく、
多くの観光客を魅了する。
アーチの多くは、いつ崩れるかわからないので、
観光するなら、お早めに。
奇妙な岩は、フォトジェニックだ。
2022年11月06日
タイの観光地、プーケット島の北東に浮かぶのは、
通称ジェームズ・ボンド・アイランド。
その名が示す通り、
ロジャー・ムーア演じる3代目ジェームズ・ボンドの
「007黄金銃(おうごんじゅう)を持つ男」、
さらには5代目ジェームズ・ボンド、
ピアース・ブロスナン主演「トゥモロー・ネバー・ダイ」の
ロケ地になっている。
この島に渡ってすぐ目にするのが、岩を切ったような巨大な壁。
映画の中では、ここに秘密の入り口があり、爆破されてしまう。
もちろん爆破したのは本物ではなく、セットだった。
奇妙な岩の風景は、映画に愛される。
2022年11月06日
ノルウェーのローガラン県にある、
シェラーグボルテンは、岩の名所だ。
2つの巨大な岸壁の間に、
小さな岩の球が挟まっている。
人が乗ってもびくともしないものの、
地上1000メートルはあろうかというフィヨルドの崖の上。
観光名所にはなっているが、
足がすくんで立てない人も多いそうだ。
奇妙な岩は、人々に愛される。
2022年11月05日
「お好きな服は」の七文字で
秋の七草の名前が覚えられる。
その最初の「お」は女郎花。
平安時代にはとくに愛された花で、
色の名前にも女郎花という名前があった。
明るい黄色にわずかに緑が混ざったような繊細な色だ。
鎌倉時代のことになるが、
ある親王がお出かけの際の服装が記録されている。
「二藍の直衣に女郎花の指貫」
つまり、青紫色の上着に女郎花色のズボンだ。
なんと若々しく美しい衣装だろう。
ひと目見たら忘れられなくなりそうだ。
2022年11月05日
「お好きな服は」の七文字で
秋の七草の名前が覚えられる。
その二番めの「す」は薄。
薄の色は何色か、言葉にするのはむづかしい。
穂が出たときは赤っぽい色で
やがて白っぽい色に変わるのだが、
赤とか白とか黄色とか、
明快な色に断定できないのだ。
萩の花が咲いて秋がはじまり、
薄の穂が白くなって秋が終わる。