2022年10月16日

執筆者厚木麻耶

Photo by Todd Trapani on Unsplash

命のはなし キリンの生存戦略

キリンの首は、どうして長いのだろうか?
一説によれば、それは突然変異によるものだという。

キリンの祖先は、今よりも首や脚が短く、体も小さかった。
しかし、ある日突然、首の長いキリンが生まれ、
他の動物が届かない高い位置の木の葉を食べるようになった。
こうして首の長いキリンのDNAは生存競争に勝ち残り、その命は繋がれた。

生き残りをかけて、一か八かで突然変異。
命の力は、果てしない。

2022年10月16日

執筆者茂木彩海

命のはなし ホピ族との共通点

日本では古来から命は自然の一部、という考え方がある。

その思想を今なお強く持つのが、ネイティブアメリカンのホピ族。

亡くなった人を埋葬することは、母なる大地に還すこと。
命は土に還り、魂は空に昇り、雲になり、恵みの雨をもたらしてくれる。

だからホピ族には、お別れの概念がない。
さようなら、という言葉も存在しないという。

命のサイクルを大切にするシンプルな生き方を
つい羨ましく思うのは、なぜだろう。

2022年10月16日

執筆者茂木彩海

命のはなし 北斎の命

葛飾北斎の『富嶽百景』。
あとがきにはこんな一節がある。

100歳を超えて描く一点は一つの命を得たかのように生きたものとなろう。

90歳でこの世を去った北斎。

あと10年命があれば生まれたであろう名作がどんなものか。
知っているのは、北斎だけ。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

きのこの日 松尾芭蕉

奥の細道で有名な松尾芭蕉、ある秋の一句。

松茸や 知らぬ木の葉のへばりつく

文字通り、舞い落ちた木の葉が松茸にベタッと貼りついた
自然の情景をそのまま詠んだ、とも、
松茸を持ってやってきた客人を
「知らぬ木の葉」となぞらえともいわれる。

伊賀の山奥で育った芭蕉はきのこが好物だった。
親しい友と、きのこで一杯。
そんな秋の夜長もあったろう。

今日10月15日は、きのこの日。
美味しい秋を楽しむ日。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

きのこの日 マッシュルームレザー

今、ファッション界も、キノコに注目。
キノコの菌から作る“マッシュルームレザー“が、
動物愛護や環境保護などの解決につながると、
レザーの代替品として使われ始めている。

実は、キノコは地球上でもっとも古い生物の一つ。
それが最先端の素材の原料になるとは、
キノコはまだまだ奥が深い。

今日、10月15日はキノコの日。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

Photo by ajay_suresh

きのこの日 モーツァルト

キノコはモーツァルトがお好き。

モーツァルトの音楽は
人の脳をリラックスさせる効果があると言われるが、
キノコの成長にも影響を与えるらしい。

モーツァルトを聞かせて育てたシイタケは、
大きくて丸みがあり、肉厚に育つそう。
芸術のわかるしいたけ、ひとつ味わってみたい。

10月15日、今日はキノコの日。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

Photo by Predicador Malvado

きのこの日 楊貴妃

中国三代美女の1人、楊貴妃。
その美しさの秘密は、
白キクラゲというキノコだった。

白キクラゲは、真っ白で、
花びらが重なったような形をしていて、
肌を潤す作用のある栄養を含んでいる。
楊貴妃が皇帝の家来に命じて集めさせたという貴重なキノコ、
現代の中華料理では、
甘いシロップで煮たデザートとして食べられる。

空気が乾燥する今日この頃、
キノコで贅沢な潤いを。

10月15日、今日はキノコの日。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

Photo by Seattle.roamer

きのこの日 今昔物語

今昔物語にはキノコにまつわるこんな話がある。
任期を終えて都に帰るある貴族が
山道で谷底に落ちてしまった。
家来がやっとの思いで引き上げると
さいしょに上がってきたのは、かご一杯のヒラタケというキノコ。
その次に、腕いっぱい平茸を抱えた貴族があがってきた。
そして、ひとこと。
「谷の底に、平茸を残してきたのが悔やまれる」

その気持ちわからなくもない。
昔も今も山のキノコは秋のご馳走。

10月15日、今日はキノコの日。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

Photo by Lubomir Panak

きのこの日 掃除

キノコは、味や香りがよいだけでなく、
食物繊維をたっぷり含んで
腸の掃除をすることでも知られる。

キノコは森の掃除屋と呼ばれることもある。
地面の下に菌糸を張り巡らせ、
動物や植物の死骸を分解するからだ。

最近では、プラスティックを分解するキノコも発見された。
地球を汚してばかりの人間を、
キノコはどんな思いで見ていることか。

10月15日 今日はキノコ日。

2022年10月15日

執筆者長谷川智子

きのこの日 カトリーヌメディシス

カトリーヌ・ド・メディシスはそのとき14歳。
イタリアのリッチな銀行家の娘が、
フランスの王子の元に嫁入りをする。
その時、イタリアの食習慣や文化もフランスに伝わった、
と言われている。
たとえば、フォークや食器、
ジャムやケーキ、アイスクリーム、
そしてあの、独特の香りを放つキノコトリュフも。

王族や貴族にあなどられないように、
カトリーヌは、イタリアから連れてきたシェフに料理を作らせ、
贅を尽くした晩餐会を開く。
フランス人を驚かせた数々の料理の中でも、
ひときわ目立ったのはトリュフ。
淡泊な味わいと鮮烈な香りは、一度体験したら忘れられない。
フランス人たち、すっかり魔法のキノコの虜。
イタリアから買い求めようとするもの。
国中手を尽くして探そうとするもの。
みんな競って手に入れようとした。
そして肉料理に、卵料理にと
トリュフを使った様々な料理の名品が生まれる。

今では、トリュフはフランス料理を代表する食材。
この秋も、高価なキノコのふくよかな香りに
世界中のグルメが魅了される。

10月15日 今日はキノコの日。