2022年09月25日

執筆者櫻井瞭

Photo by Oregon State University

モッタイナイ話「4つのR」

「MOTTAINAI」という言葉には、
環境に大切な4つのRが含まれているという。

“Reduce”、”Reuse”、”Recycle”、
そして、”Respect”。

そう提唱したのは、ワンガリ・マータイさん。
2004年にノーベル平和賞を受賞し、
「MOTTAINAI」を世界に広めた人物。

11年前の今日、彼女は天国へと旅立った。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by Ninara

モッタイナイ話「かごに乗って」

「MOTTAINAI」という日本語を、
世界共通語として広めたワンガリ・マータイさん。
37歳のときに始めた植樹活動を、生涯貫いた女性でもある。

そんな彼女は、
「棺に木を使わないでほしい」
という遺言を残していた。

11年前の今日、ナイロビで行われた彼女の葬儀では、
ヒヤシンスやパピルスで編まれた「かご」に乗って
天国へと旅立った。

71歳。植えられた苗木は、5000万本を超えていた。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by Frank Hamm

モッタイナイ話「アロハシャツ」

「もったいない精神」が生み出したものの一つに、
「アロハシャツ」がある。

今から150年ほど前、多くの日本人がハワイに移住し、
着物姿でサトウキビ畑の開拓に勤しんでいた。

徐々に擦り切れる、裾や袖口。
でも着物を捨てるのはもったいない。
そう考えた人々は、破れた部分を裁ち落とし、
襟付きのシャツに仕立て直して、子供たちに着せていた。

着物や浴衣のような、大胆な柄の入ったシャツ。
ミックスカルチャーの象徴として、アメリカで大ヒット。
「もったいない」から生まれたリメイクシャツが、
今ではハワイの正装として扱われている。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by naitokz

モッタイナイ話「さくらもち」

長命寺の門番、山本新六は考えた。
秋になるたび道を埋め尽くす、桜の葉。
苦労してほうきで集めたものを、
ただで捨てるのは、もったいない。

そこで、集めた桜の葉を塩漬けにして、餅をくるんでみた。
ほんのりとしみた塩気と甘い香りが、絶品だった。

桜餅は、もったいない精神から生まれた。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。

2022年09月25日

執筆者櫻井瞭

Photo by A C

モッタイナイ話「灰買い」

江戸時代には、
かまどから出た灰を買い取る業者がいた。

灰を畑に撒くと、肥やしになった。
お酒は、まろやかに。
藍染は、鮮やかに。

全て、アルカリ性による化学反応だが、
当時からしたら、魔法の粉。
売れば誰かの役に立つ。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by Haragayato

モッタイナイ話「KINTSUGI」

日本の伝統技術、金継ぎ。
割れたり、欠けたりした器の修繕に、
あえて目を引く金を使い、
「景色」として楽しむ。

傷は物に刻まれた歴史。
その発想がいま、世界に広がりつつある。

イタリアでは、割れた宝石を金継ぎしたジュエリーが誕生。
マサチューセッツ現代美術館は、
大理石のひび割れを金継ぎで修繕した。

直さないのは、もったいない。
直すだけでは、もったいない。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。

2022年09月25日

執筆者川田琢磨

Photo by Satish Krishnamurthy

モッタイナイ話「使い捨てはもったいない?」

インドの街中では時々、
「ガチャン」とコップが割れる音がする。

飲み終えたチャイのコップを、
地面に投げつけて、割って捨てる。

もったいないように見えるが、
インドでは、食器を洗う水の方がもったいない。
使ったコップは土に還して、
また土を焼いてコップを作る。
水のいらない、衛生的なサイクル。

もったいないにも、多様性がある。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。

2022年09月25日

執筆者藤曲旦子

Photo by takaokun

モッタイナイ話「一物全体」

一物全体。
一つのものを、丸ごと食べましょうという、仏教の教え。

魚の骨や、野菜の皮も、いのちの一部。
余すことなくいただけば、
最適な栄養バランスになる。

もったいない精神は、健康の秘訣。

「MOTTAINAI」を世界に広めたワンガリ・マータイさんは
11年前の今日、この世を去った。

2022年09月24日

執筆者佐藤理人

グレート・フィッツジェラルド 2位

売れてる本が、優れた本とは限らない。
F・スコット・フィッツジェラルドの最高傑作、
「グレート・ギャツビー」。出版された1925年当時は、
作家や批評家から絶賛された一方、売れ行きは悪く、
やがて絶版になってしまった。再評価されたのは、
フィッツジェラルドの死後数十年経ってからのこと。
アメリカの老舗出版社モダンライブラリーが、
1999年に発表した
「英語で書かれた20世紀最高の小説」で、
見事2位に輝いた。

今日はフィッツジェラルドの誕生日。

2022年09月24日

執筆者佐藤理人

グレート・フィッツジェラルド 空気

小説はどこから、文学になるんだろう。
答えは、フィッツジェラルドの最高傑作、
「グレート・ギャツビー」で見つかる。
文章、構成、人物描写、そして時代の空気。
第一次大戦後の好景気に沸く1920年代のアメリカ。
その浮かれた雰囲気と空虚な価値観を見事に掴みとった。
物語は不幸な結末を迎えるが、
作品が発表されてから4年後の1929年、
空前の好景気もまた大恐慌で終わりを告げた。

今日はフィッツジェラルドの誕生日。