2022年08月28日
澁江俊一
スパイシーな物語 『八角』
暑い夏に、スパイシーな物語を。
その香りは、
わずかでも強烈。
台湾の屋台街を
ぶらぶらと歩いていて
強く個性的な香りが漂ってきたら
それはきっと「八角」の香り。
八方向に広がる星のカタチで
香りは強いが
口にするとシナモンのような
甘さも感じる。
好き嫌いは分かれるけれど
一度好きになると
抜け出せなくなってしまう。
魅惑の旅の香りである。
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
その香りは、
わずかでも強烈。
台湾の屋台街を
ぶらぶらと歩いていて
強く個性的な香りが漂ってきたら
それはきっと「八角」の香り。
八方向に広がる星のカタチで
香りは強いが
口にするとシナモンのような
甘さも感じる。
好き嫌いは分かれるけれど
一度好きになると
抜け出せなくなってしまう。
魅惑の旅の香りである。
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
その香りは、
男と女の愛を守った。
魅惑的な香りで
肉や野菜、パンやチーズの
旨味を引き立てるスパイス、クミン。
中世ヨーロッパでは
その香りは恋人の心変わりを
防ぐと信じられていた。
クミンを使って
上手に料理できる花嫁は
夫の心を引き止め
浮気させない、とか。
恋人との距離を
今よりも縮めたいなら
クミン料理を一緒に
オーダーしてみては?
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
その香りは、
爽やかで涼しい。
スパイスの女王
と言われるカルダモン。
ショウガの仲間で
日本では明治時代に
食欲を促す薬として使われていた。
カレーなどインド料理には
欠かせないスパイスだけれど
実は北欧でもかなり愛されている。
バイキングがトルコを襲撃した時に
この女王に出会ってしまったと言われている。
北欧ではドーナツやケーキなど
スイーツに本当によく使う。
辛さも甘さも、ふわりと華やぐ
エキゾチックなスパイス。
暑い夏。疲れたカラダに爽快な
女王の刺激は、いかがだろうか。
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
その香りに、人は痺れる。
辛さにもいろいろあるが
麻辣(マーラー)といわれる痺れる辛さに
ハマる人たちが今、続出している。
その痺れを生み出すスパイスが
花椒(ホワジャオ)だ。
ホワジャオは、
実がたくさんなることから
古の中国では子孫繁栄の
象徴とされていた。
当時、皇后の部屋には
壁じゅうにホワジャオが
塗り込められていたという。
皇后の魅力は当時の男たちを
どれほど痺れさせていたのだろうか…
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
いまでは、どの家庭にもある胡椒。
昔のヨーロッパでは、
胡椒はとても貴重なもの。
金1オンスと胡椒1オンスが
交換されていたという。
その希少価値を高めるために
アラビア商人たちは
恐ろしい怪物や
人喰い化け物の話を作り
いかに胡椒をとるのが大変か
誇張して伝えたのだとか。
ゴリゴリゴリ。
胡椒をミルでひく。
食欲をそそる
爽やかで辛い香りがひろがる。
手軽なようで
なんとも贅沢な香りなのだ。
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
大好き!と大嫌い!
が綺麗にわかれるスパイス
それがコリアンダー。
パクチーと聞けば馴染みがある人も多いだろう。
虫のような味と表現されることも多いコリアンダー。
その名前。
ローマの学者が
南京虫の匂いと似ているということで
虫を意味するコリスから
コリアンダムと名付けたのだという。
今では日本にも
専門店が多数あるほど人気のスパイスに。
その香りは、一部の人を
狂おしいほどに惹きつけている。
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
若返りのスパイス、ローズマリー。
ハンガリアンウォーターは、
アルコールにローズマリーを漬け込んだ、
“若返りの水”だ。
14世紀、ハンガリー王妃だったエリザベート1世は、
持病の治療ためだけでなく、
化粧水として、そして飲用水として、
ハンガリアンウォーターを愛用していた。
その結果、72歳の時に、20代のポーランド王子から
プロポーズをされたというから驚きだ。
逸話の真偽はさておき、
滋養強壮や、アンチエイジングに、
様々な効果が期待できるという。
ローズマリーの秘めたる力を、
試してみてはどうだろうか。
2022年08月28日
暑い夏に、スパイシーな物語を。
シナモン。
それは、人類が知る中で、
最も古いスパイスのひとつ。
旧約聖書にも登場するなど、
その甘い香りは古くから人々を虜にしていた。
(ローマ時代の王侯貴族の間では、
香辛料や香水として愛用されていたと言う。)
第5代皇帝、暴君と呼ばれたネロは、
妻の葬儀に際し、
ローマの消費量の約1年分のシナモンを燃やした
との逸話が残っている。
シナモン、それは愛の証でもあった。
2022年08月27日
姿が移ろい続ける花、
酔芙蓉。
それは、日の出とともに咲き
夕方には散ってしまう花。
その間も、刻々と色が変化してゆく。
朝開いたときは白。
気温の上昇とともにだんだんとほの赤く色づいてゆき、
散る間際には濃い桃色に染まっている。
それがお酒に酔っていく姿に重ねられ
いつしか「酔う」の1文字を持つ芙蓉の花、
酔芙蓉と呼ばれるようになった。
その一瞬、一瞬の美しさは
熱帯夜、お酒の見せるひとときの夢にも似て。
〜8月の一瞬〜
2022年08月27日
8月に鳴き始める蝉、ツクツクボウシ。
彼らの歌が聞こえ始めると
夏の終わりはもうすぐそこ。
他の蝉が7年ほどかけて地上に出てくるのに対し
ツクツクボウシはたったの1年で成虫になる。
短い一生と言われる蝉の中でも
特に一瞬のいのちを燃やすものたちだ。
だからだろうか。
彼らの歌を聞くと
少し切ない気持ちになるのは。
〜8月の一瞬〜