2022年08月21日
茂木彩海
旅のはなし 宇宙旅行
旅に出ると、
普段はどうということのない
人との出会いが
やけに鮮明に心に残る瞬間がある。
「日本人の旅人」といえば、
きっと名前が出てくる松尾芭蕉。
「奥の細道」では最後にこんな句を残している。
「蛤(はまぐり)のふたみにわかれ行(ゆ)く秋ぞ」
親しくなった人たちとの別れを
ハマグリのふたと、身に例えて表現するこの句。
松尾芭蕉は人と出会いたくて
旅をしていたのだと、ふと思う。
2022年08月21日
旅に出ると、
普段はどうということのない
人との出会いが
やけに鮮明に心に残る瞬間がある。
「日本人の旅人」といえば、
きっと名前が出てくる松尾芭蕉。
「奥の細道」では最後にこんな句を残している。
「蛤(はまぐり)のふたみにわかれ行(ゆ)く秋ぞ」
親しくなった人たちとの別れを
ハマグリのふたと、身に例えて表現するこの句。
松尾芭蕉は人と出会いたくて
旅をしていたのだと、ふと思う。
2022年08月21日
旅に出ると、
普段はどうということのない
人との出会いが
やけに鮮明に心に残る瞬間がある。
「日本人の旅人」といえば、
きっと名前が出てくる松尾芭蕉。
「奥の細道」では最後にこんな句を残している。
「蛤(はまぐり)のふたみにわかれ行(ゆ)く秋ぞ」
親しくなった人たちとの別れを
ハマグリのふたと、身に例えて表現するこの句。
松尾芭蕉は人と出会いたくて
旅をしていたのだと、ふと思う。
2022年08月21日
旅に出ると、
普段はどうということのない
人との出会いが
やけに鮮明に心に残る瞬間がある。
「日本人の旅人」といえば、
きっと名前が出てくる松尾芭蕉。
「奥の細道」では最後にこんな句を残している。
「蛤(はまぐり)のふたみにわかれ行(ゆ)く秋ぞ」
親しくなった人たちとの別れを
ハマグリのふたと、身に例えて表現するこの句。
松尾芭蕉は人と出会いたくて
旅をしていたのだと、ふと思う。
2022年08月20日
その絵はあるとき意志を持ち、
漢字となって姿を残した。
今、ここにあるのは2枚の絵。
猛々しい虎の絵と、身をくねらせる竜の絵である。
それらは「虎」の漢字と「竜」の漢字に姿を変えた。
この成り立ちを聞くと、ふと疑問が浮かんでくる。
虎を目にした人間が、それを描いて、文字ができた、というのはわかる。
しかしその理屈だと、竜を見た人間がいた、ということにならないか。
実際にはワニや蛇だとする主張もあるが、
ここではあえて、古代中国の空には竜が飛んでいたのだ、という考えに
心を遊ばせておくことにしたい。
3000年の昔、絵が文字に変わる一瞬があった。
2022年08月20日
美術館は視覚を刺激する。
それだけではなく、聴覚、嗅覚、触覚をも
刺激する美術館がある。
宮城県、岩出山(いわでやま)のそばにある
「感覚ミュージアム」は
見る、聞く、触れる、匂いを嗅ぐといった体験をとおして
イマジネーションをふくらませる美術館。
ただ鑑賞するだけでなく、
自分の感性を問い直し、想像力を確かめる
美術館もあるのだ。
2022年08月20日
明け六つ、暮れ六つ、
江戸時代、庶民は城や寺が鳴らす「時の鐘」で
時間を知った。
大名には、お抱えの時計師がいて、
時計を作らせていた。
東京谷中にある「大名時計博物館」で、
その時計の数々を見ることができる。
大型の櫓時計、枕時計、印籠時計。
お香が燃える速さで時を計る香盤時計。
デジタルの時代に
時の流れを目で見て楽しめる博物館は
貴重かもしれない。
2022年08月20日
夏休みの宿題で思い出す万華鏡。
宮城県、秋保温泉郷の入り口に
「仙台万華鏡美術館」がある。
世界一に輝いた万華鏡、
世界にひとつだけの万華鏡、
万華鏡を発明した物理学者の万華鏡。
人気作家の万華鏡。
万華鏡は偶然が生み出す色と光の一瞬の世界。
そして、その世界はわずかな動きで
まったく別のものに変化する。
そういえば、万華鏡はときどき人生にもたとえられる。
2022年08月20日
鳥取砂丘「砂の美術館」。
砂を素材にした彫刻作品を展示する、
世界初の美術館だ。
基本コンセプトは「砂で世界旅行」だが
テーマは毎年変わる。
今年は独立100年目を迎えた「エジプト」。
ツタンカーメンの墓が発見されてから100年目でもある。
ピラミッドやスフィンクス、
アブ・シンベル大神殿などの彫刻で
エジプトを再現している。
砂の彫刻は会期が終われば、
また砂に還る。
その儚さがまた心にしみる。
2022年08月20日
鳥取砂丘「砂の美術館」。
砂を素材にした彫刻作品を展示する、
世界初の美術館だ。
基本コンセプトは「砂で世界旅行」だが
テーマは毎年変わる。
今年は独立100年目を迎えた「エジプト」。
ツタンカーメンの墓が発見されてから100年目でもある。
ピラミッドやスフィンクス、
アブ・シンベル大神殿などの彫刻で
エジプトを再現している。
砂の彫刻は会期が終われば、
また砂に還る。
その儚さがまた心にしみる。
2022年08月20日
瀬戸内海の直島にある、地中美術館は
安藤忠雄設計、建物の大半が地下にある。
ここにモネの部屋がある。
最晩年に描かれた「睡蓮」を見るためだけの部屋だ。
シリーズ5点を自然光で見ることができる。
部屋のサイズ、デザイン、素材は、
「睡蓮」と空間を一体化するように選定されている。
壁面、額は白色。
床は、角のない2センチ角の大理石が敷き詰められている。
壁面には目の粗い漆喰が、継ぎ目やムラがないように塗られ、
視線を途切れさせないように、部屋の角をなくしている。
地中美術館の構想は、
「睡蓮の池」と名付けられた最初の一枚を
どのように見せるか、から始まったとされている。
絵画を展示する空間が作品であるように。
そして絵画と空間が一体化するように。
モネの部屋に足を踏み入れる。
睡蓮の池が目の前にある。
あかりは自然光だけ。
時間、季節、天候によって絵の見えかたが変わってくる。
モネが見続けた睡蓮の池の景色は
こうだったのかもしれないと思う。
それは美が変化する一瞬、一瞬の蓄積だ。