2022年05月22日

執筆者薄景子

Photo by Neven Krcmarek on Unsplash

星のはなし 5月22日の誕生星

誕生花や誕生石のように、誕生日にちなんだ星がある。
その名も、誕生星(たんじょうせい)。
1年分、1日ごとに定められた
太陽と一緒にのぼってくる星のことだ。

今日5月22日の誕生星は「イプシロン・ペルセイ」。
ペルセウス座の恒星で
その星言葉は「常識にとらわれない奔放さ」。

地球の常識なんて、宇宙ではないも同然。
そう考えれば、人はもっと自由になれる。

2022年05月22日

執筆者黒松理穂

Photo by Thanasis Papathanasiou

星のはなし 北極星

古くから、旅や航海の道しるべとされてきた北極星。
実は、ずっと同じ星ではない。

現在の北極星は、こぐま座のポラリス。 
1万2千年後には、織姫星で有名な、こと座のベガになる。 

地球の自転軸が、少しずつ傾きを変えているため、
その先に位置する北極星も、次の新たな星へと移り変わっていくのだ。 

もし私たちが、人生の方角を見失っても、 
新しい道しるべが、きっと見えてくる。

2022年05月22日

執筆者石橋涼子

星のはなし 天文学の父の、父

天文学の父、ガリレオ・ガリレイの父親は
ヴィンチェンツォ・ガリレイという。

彼は、なんでも「やってみる」ことを重んじる人だった。

当時では珍しい実験の積み重ねという手法で、
音楽理論の研究成果を残している。

息子のガリレオも、父の考え方を受け継いだ。
教会が地動説を禁じているにも関わらず、
星の動きの謎を解くために「やってみる」ことにしたのだ。

こうしてガリレオは、自ら天体望遠鏡をつくり、
人類で初めての天体観測を行い、
星に関する多くの発見をした。

2022年05月22日

執筆者小野麻利江

星のはなし 名前が定まらなかった星座

はえ座という星座がある。
1603年の星図では
「みつばち座」だったが、
「はち座、或いは、はえ座」
という曖昧な表記が続き、
18世紀になってようやく、
はえ座として定着した。

100年ものあいだ、名前が定まらない
星座だってある。
明日も気楽に、参りましょう。

2022年05月21日

執筆者河田紗弥

Photo by き お

おいしく召し上がれ。『オムライスの秘密』

さあ、おいしく召し上がれ。

ふわふわでトロトロな卵にスプーンを入れると、
ケチャップの香りが食欲をそそるオムライス。

とある洋食屋に通う胃の調子が悪い常連客。
彼は、いつもオムレツと白いご飯だけを食べていた。

「毎日同じものばかりではかわいそう」と
店主は玉ねぎとケチャップで炒めたライスを薄焼き卵で
そっと包んで出したという。

日本には、風呂敷に象徴されるように、
古くから大切なものを“包む”という文化がある。

オムライスには、作り手の優しさも包まれているのかもしれない。

2022年05月21日

執筆者河田紗弥

Photo by Hideya HAMANO

おいしく召し上がれ。 『カツサンドの秘密』

昭和5年創業の老舗トンカツ店。
当時は東京下谷、花柳界の芸者たちは、
ここのとんかつを好んで食べていたという。

ある日、初代女将は、ふと思う。
「このとんかつをパンで挟んで、
手軽に海苔巻き感覚で食べられるようにしたらどうだろう」と。

そして生まれたのが「カツサンド」
口紅がとれずに食べることができるカツサンドは、
たちまち大人気になったんだとか。

2022年05月21日

執筆者河田紗弥

Photo by baron valium

おいしく召し上がれ。『お子様ランチの秘密』

「子どもの好む食べ物を見て楽しいように盛り付けた洋食定食」
お子様ランチ。

誕生したのは、第二次世界大戦前の1930年。
日本橋三越の食堂主任だった安藤太郎が生み出した一皿だ。

1929年に起きた世界大恐慌の直後。
そんな暗い世相を吹き飛ばし、
子どもに夢を与えてくれる、
そんな夢のような一皿を目指したのかもしれない。

2022年05月21日

執筆者河田紗弥

Photo by Tomoyo S on Unsplash

おいしく召し上がれ。『グラタンの秘密』

鍋にこびりついた焦げのことを、フランス語で
Le gratin(グラタン)という。

フランス南部、イタリアに近いサヴォワ・ドーフィネ地方で、
失敗した焼き料理のおこげが美味しかったという偶然から、
「グラタン」が誕生したと言われている。

それが転じて、19世紀以降、
料理の表面に焦げ目をつける調理法とできあがった料理そのものを
フランスで「グラタン」と呼ぶようになった。

日本で「グラタン」といえば、
ベシャルメソースを使ったマカロニグラタンが主流だが、
もともとは、この調理法を用いた料理はすべて「グラタン」なのだ。

2022年05月21日

執筆者河田紗弥

Photo by nozatomo

おいしく召し上がれ。『ドリアの秘密』

時は、昭和5年。
初代料理長として、パリのホテルから招かれたサリー・ワイル。

彼はある日、宿泊していた銀行家が体調を崩しているのを見て、
なにか喉の通りがいいものを食べさせてあげたいと考えた。

そこで彼は、バターライスの上に、
当時流行していた小海老のクリーム煮をのせ、
グラタンソースをかけて焼き上げたものを、
その銀行家に提供したという。

すると、これが評判に。
その後、弟子たちによって、他のレストランなどでも提供され、
人気が拡がっていった。

2022年05月21日

執筆者河田紗弥

おいしく召し上がれ。『クロワッサンの秘密』

1683年。
歴史上最も大きな帝国の一つであるオスマン帝国の大軍に、
3ヶ月間包囲され、緊張状態の中にあったウィーン。

ある真夜中、パン屋で朝に向けて作業をしていると、
地中深くから異質な物音が響いた。

不審に思ったパン屋の店主は、守備陣営に報告をしたところ、
実はその物音は、守備に手を焼いたトルコ軍が
地下を経由し、市内に侵入しようとした音であったのだ。

危機を回避することができたことを祝し、
ウィーンのパン屋がトルコ国旗の三日月に似せたパンを作った。

それがクロワッサンの始まりだ。