2022年05月14日

執筆者波多野三代

〜食は地球を回す〜 ベートーベンの好物

楽聖、ベートーベンは、
食へのこだわりも強かった。

中でも大好物は、
茹でたてのマカロニを
たっぷりのパルメザンチーズを和えたもの。

彼の肖像画があんなに気難しげな顔なのも、
このメニューが原因だという。

彼の秘書、シンドラーによると
その日の朝食に出たマカロニの
チーズが少なかったから、なのだとか。

〜食は地球を回す〜

2022年05月14日

執筆者波多野三代

Photo by kattebelletje

〜食は地球を回す〜 諸葛孔明の肉まん

肉まんは、諸葛孔明が発明したという。

遠征の帰り、濾水(ろすい)という川が行手を阻んだ。

荒れ狂う水を鎮めるには、
人を生贄にする必要があるという。

諸葛孔明は、人の代わりに
小麦粉の生地に、羊と牛の肉を詰め、
目鼻をつけたものを捧げた。
川は驚くほど穏やかになったそうだ。

おいしいものは、川の神様も大好き。

〜食は地球を回す〜

2022年05月14日

執筆者波多野三代

〜食は地球を回す〜 マンモス肉のディナー

1951年1月3日。
ニューヨークで開催されたパーティーに
「アラスカで出土した冷凍マンモスの肉」が出た。

参加者は仰天し、メディアは大騒ぎ。
そのディナーは伝説となった。

謎は、65年後に急展開を迎える。
イエール大学のピーボディ自然博物館に
このディナーのかけらが保存されていたのだ。

2016年、DNA鑑定の結果、その正体が判明する。

アオウミガメの肉だったそうだ。

マンモスの味は、一万年の闇の中。

〜食は地球を回す〜

2022年05月14日

執筆者波多野三代

〜食は地球を回す〜 “1日3食”を発明したエジソン

トーマス・エジソン。
「1日3食」食べる習慣は、彼が発明した。

ある時彼は、電気でパンを焼くことができる
トースターを発明する。

ところが当時は1日2食が当たり前。
トースターは全く売れない。
そこでエジソンはマスコミを通じてアピールした。
「私は、1日3食食べているから、次々発明ができるのだ。」

これが功を奏し、トースターは売れ
人々は朝にトーストを食べるようになった。

〜食は地球を回す〜

2022年05月14日

執筆者波多野三代

〜食は地球を回す〜 森鴎外の饅頭茶漬け

文豪、森鴎外には変わった好物があった。

軍医でもあった彼は、
衛生のため、たとえ果物であっても火を通した。
そこで生み出されてしまったのが「饅頭茶漬け」。

葬式饅頭をもらってくると、
4つに割り、ご飯に乗せて熱々のお茶をかける。
饅頭の皮がほどけたところをお箸で混ぜて、出来上がり。

それを子どもたちと分け合って、
大喜びで食べていた。

子どもに甘い文豪の、甘い甘い思い出。

〜食は地球を回す〜

2022年05月14日

執筆者波多野三代

〜食は地球を回す〜 クレオパトラの真珠

エジプト最後の美しきファラオ、
クレオパトラ。
絶大な富を誇る彼女は当時、
世界最大と言われる真珠を身につけていた。
それは値がつけられないほどの価値があったという。

ある日彼女は、ローマの将軍アントニウスに
賭けを挑んだ。

「一晩で、一千万セステルティウスをかけた宴会をして見せましょう。」
それは当時の貨幣で小さな国が1つ買えるほどの金額。
どんなに豪華な料理や酒を並べても、
とてもそんな金額には達しない。

審判を連れ、半信半疑でその宴に参加したアントニウス。
案の定、宴は豪華であったがいつもと変わったところはない。

だが、最後にクレオパトラは盃を掲げてこう言った。
「では、今から私一人で、一千万セステルティウスを使って見せましょう。」

彼女は自らの両耳を飾る、世界に一対しかない巨大な真珠を一粒外し
躊躇うことなく盃に落とすと、一息に飲み干した。

もう一つの真珠に手をかけた時、たまらず審判は言った。
「勝負はついた。賭けはあなたの勝ちだ。」
たった一口で、女王はアントニウスを征服した。

〜食は地球を回す〜

2022年05月08日

執筆者長谷川智子

Photo by Paréj Richárd on Unsplash

薔薇の季節 “正岡子規”

くれないの二尺伸びたる薔薇の芽の
針やわらかに春雨のふる

歌人、正岡子規は、
若い薔薇のまだやわらかな刺を濡らす
やさしい雨を詠んだ。

傷つけられまいと
次第に固く尖っていくのはヒトも同じ

伸びゆく命に心もほぐれる。
薔薇の季節がやってくる。

2022年05月08日

執筆者長谷川智子

薔薇の季節 “星の王子様”

サン=テグジュペリ「星の王子さま」

王子さまの
真っ赤なばらは、わがままで、見栄っ張り。
いつも振り回されている。

でも、王子さまは、
五千本のばらに言う。

「あの一輪の花が、ぼくにはあんたたちみんなよりも、大切なんだ。
ぼくが水をかけた花なんだからね。

ぼくのものになった花なんだからね。」

自分が世話を焼いたバラ
自分だけの大切なバラがいる。

それは最高に幸せなこと。

2022年05月08日

執筆者長谷川智子

Photo by Roksolana Zasiadko on Unsplash

薔薇の季節 “オペラ座の怪人”

赤い薔薇の花ことばは、
情熱、愛情、美

映画「オペラ座の怪人」の主役ファントムの
激しくも悲しい愛の象徴、赤い薔薇。

愛するオペラ歌手クリスティーヌが初めて主役を務めた日に、
そっと楽屋に贈った一輪の薔薇。

クリスティーヌが若い恋人と去った日、
砕けた心とともに雪の上に散った薔薇。

そして彼女の墓に、人知れず供えられていたのも赤い薔薇。

一輪でも、たとえ散っても、誰にも気づかれなくても、
愛は、気高く美しい。
凛と咲く薔薇に思う。

2022年05月08日

執筆者長谷川智子

薔薇の季節 “薔薇の誕生”

ギリシア神話の美の神、アフロディーテ。
海の泡から生まれた、世界で一番美しいもの

負けじと陸の神が創りだしたのが
薔薇の花。

その美しさを、神々は酒を飲みほめたたえた。

美しさを競い、愛でる。
神々の争いは、どこまでも優雅だ。