2022年05月07日

執筆者澁江俊一

Photo by Hayffield L on Unsplash

図書館を読みなおそう『世界一の図書館』

図書館がある街は、いい街だ。

フィンランドの首都ヘルシンキには
世界中の図書館ファンが
いつか行ってみたいと憧れる
素敵な図書館がある。

その図書館の名はOodi(オーディ)
美しいデザインの建物の中で
ゆっくり本を読めるだけでなく
映画が見られるし、
最新のゲームで遊べる。
音楽を演奏できたり、    
料理が作れたり、
Tシャツの縫い方も教えてもらえる。
美味しいコーヒーも飲めて
ゆっくり食事もできる。

北欧の長い冬も
この図書館があればきっと楽しい。
1日じゅう過ごしたくなる。
許されるなら暮らしたくなる。
世界一幸せな国に
ふさわしい図書館だ。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

by Breve Storia del Cinema

フランス映画はお好き?「ポップコーンをほおばって」

フランス映画、お好きですか?

「映画を見るなら、フランス映画さ」
の歌詞で始まる歌。
甲斐バンドの「ポップコーンをほおばって」。
1975年にリリースされた。

歌詞はそのあと、恋人との別れの物語になる
フランス映画について語られることはない。

フランス映画を見る。
そのことだけで、二人の関係を描いている。

それから47年、今でもフランス映画は特別な存在だ。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

フランス映画はお好き?「リュミエール兄弟」

フランス映画、お好きですか?

1895年、リオンのリュミエール兄弟が、
世界で最初の撮影・映写複合機、シネマトグラフを発明した。

同じ年、彼らは12本の作品をつくり
サロンで有料公開する。
『工場の出口』、『ラ・シオタ駅への列車の到着』など
記録映像のようなタイトルの作品。
でも、そこには構図がありアングルがあり、
観客の目を意識した演出も感じることができる。

それはわずか50秒の、でも確かに「映画」なのだ。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

by Breve Storia del Cinema

フランス映画はお好き?「ヌーベルヴァーグ」

フランス映画、お好きですか?

1950年代後半、フランスで起こった映画革命、
ヌーベルヴァーグ。

フランス語で「新しい波」の意味。

映画評論家たちが、
自分たちの映画論をもとに、
映画を撮ったのが始まりだった。
監督の「作家性」「個性」を追求した作品が
多く制作された。

少ない予算での映画作り。
野外ロケを行い、
セリフも同時に収録した、
雑踏や車の音などをそのまま生かした。
そのリアルさも映画の個性となった。

新しい波は、思いと創意工夫から
生まれるのだ。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

フランス映画はお好き?「トリュフォー」

フランス映画、お好きですか?

ヌーベルヴァーグの代表的監督の一人、
フランソワ・トリュフォー。

評論家時代、
脚本重視の映画作りを批判した。
監督の頭の中に完璧なイメージがあると、
イメージを超えた作品は作れない、と。

脚本に描かれた以上のものを
「映像」で生み出そう。
若手監督たちは、
現場で即興演出を加えはじめた。

大人は判ってくれない。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

by Père Ubu

フランス映画はお好き?「ゴダール」

フランス映画、お好きですか?

ヌーベルヴァーグといえば思い浮かぶのは
ジャン=リュック・ゴダール。

哲学的で、前衛的で難解な作風。
フィルムを途中でカットし、
時間軸を混乱させる。
登場人物が突然、観客に話しかける。
唐突なクローズアップ。
それまで映画の枠を破壊し、
見る人を惹きつけた。

勝手にしやがれ

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

Photo by Michael Summers

フランス映画はお好き?「太陽がいっぱい」

フランス映画、お好きですか?

「フランス映画」で検索すると上位に表示される、
「太陽がいっぱい」。
公開されたのは1960年。

監督は、ルネ・クレマン。
無名だったアラン・ドロンを主役に起用し、
世界的なヒットとなった。
ニーノ・ロータの音楽も素晴らしい。

舞台はイタリア。
原作は、アメリカの作家パトリシア・ハイスミス。

それでもフランス映画の代表的存在であるのは、
アラン・ドロンの美しさか、音楽か。
未見ならば、確かめて欲しい。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

Photo by 九间

フランス映画はお好き?「レオス・カラックス」

フランス映画、お好きですか?

レオス・カラックスのデビューは鮮烈だった。
1986年に公開された『汚れた血』。
ヌーベルヴァーグ以降の新しい波。
アンファン・テリブル(Les Enfants Terribles)  
「恐るべき子どもたち」と称された。   

その最新作が、4月に公開された。
「アネット」。
全編英語のダーク・ファンタジー・オペラである。

映画を始めた35年前は、セットの中で最年少だった。
今は最年長だという。
それでも「恐るべき」存在であることに変わりはない。

2022年05月01日

執筆者大友美有紀

by Gage Skidmore

フランス映画はお好き?「リュック・ベッソン」

フランス映画、お好きですか?

1983年、24歳でデビューした、
リュック・ベッソン。
「レオン」など数多くの作品を生み出している。
同年代のレオス・カラックスとは、真逆の存在。

久しぶりの監督作品「Dog Man」の
制作が開始される予定だ。

フランス映画の新しい楽しみが増える。

2022年04月30日

執筆者佐藤延夫

Photo by Karen Cann on Unsplash

映画の眠る場所へ / 英国王のスピーチ

2010年公開の映画「英国王のスピーチ」。
アカデミー賞4部門をはじめ、世界63もの賞を受賞した。
撮影の多くは、ロンドンやイングランド各地で行われたが、
ロケが許されない場所も多く存在した。

ウエストミンスター寺院の代わりにロケ地になったのは、
イーリー大聖堂。
バッキンガム宮殿は、ヴィクトリア女王の叔父ヨーク公のお屋敷、
ランカスター・ハウスなどが使用された。

歴史的な建造物の引き出しの多さは、
さすが英国、と言わざるを得ない。