2022年04月24日

執筆者茂木彩海

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月のはなし 月の満ち欠け

日本の暦が太陰暦だったころ、
毎月15日には満月が出た。

17日は立待ちの月。
立って待てるから立待ちと名付けていた。
その翌日は座って待つ居待ち。
さらに翌日になると
寝ながら待つ寝待ちの月になった。
5日めになると月の出はますます遅くなり
更け待ちの月と呼ばれた。

昔から月を愛した日本人。
ちょっと夜更かししながら月を待つ。
贅沢な夜の過ごしかたがあったようだ。

2022年04月24日

執筆者厚木麻耶

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月のはなし 月の引力

地球は引力で月を捉え、自分の周囲をまわるようにした。
一方、月もその引力を地球に及ぼしている。

例えば潮の満ち引き。
これは主に月の引力が海水を引っ張ることで起こる。

地球と月と太陽が一直線に並ぶ満月と新月の日は、
太陽の引力が月に手を貸して、大潮になる。
海面は上昇し、波は砂浜の奥まで届く。

ところで、引力は何にでも平等に作用する。
土や岩も例外ではない。
どんな硬い岩でも、
引力によってわずかに伸び縮みしているという。

引力は無口だが大きな力である。

2022年04月24日

執筆者若杉茜

Photo by Mak on Unsplash

月のはなし 月下独酌

李白の詩、月下独酌。

夜、花見酒の相手がいないので、
月と、自分の影を酒の相手に招く。

月は酒の楽しみを知らず、
影はただ自分の跡を追うだけ。
どちらも自分を理解してくれないが、
それでもかまわない。
彼らと束の間の春を楽しもう、と幻想的に謳う。

春ももうすぐ終わり。

今宵はひとり、
しかし、招けば月も影もいる。
李白は彼らと遥かな天の川での再会を約束する。

2022年04月24日

執筆者若杉茜

月のはなし 月世界旅行

世界で初めてのSF映画は、
ジョルジュ・メリエス監督の「月世界旅行」。

見たこともない月世界。
特殊効果を駆使したファンタジー。
熱狂する観客は、1902年に公開されたこの作品から
映画がどうあるべきか、
どう発展すべきかを読み取った。

月はいつもわたしたちのそばにいる。
人が映画の未来と出会ったときも
映画館のスクリーンに大きな月が浮かんでいた。

2022年04月23日

執筆者佐藤日登美

こどもと読書「こどもが一番好きな本」

2002年、ノルウェー・ブック・クラブが
54か国100人の作家たちの投票による
「世界最高の文学100冊」を発表した。

シェイクスピア『ハムレット』
トルストイ『戦争と平和』
ヘミングウェイ『老人と海』

名だたる文豪の古典に混じって
リンドグレーンの『長くつしたのピッピ』も選ばれていた。
長い靴下を履いた、赤いおさげ髪の女の子。
力持ちで天真爛漫なピッピの物語は、
かつてこどもだった作家たちを魅了していた。

今日はこども読書の日

2022年04月23日

執筆者櫻井瞭

Photo by bobcat rock

こどもと読書「Printed in Japan」

アメリカ合衆国の絵本作家エリック・カール。

1969年に出版された世界的なベストセラー
「はらぺこあおむし」は、仕掛け絵本。
子供が遊べるように穴を開けたり
ページのサイズを変えたりしている。

しかし、その印刷を引き受ける会社が
当時のアメリカ国内で見つからなかった。
この厄介でコストのかかる印刷を引き受ける会社は
どこにあるだろう。

その答は「はらぺこあおむし」の初版本にある。
初版本をうしろからめくると
「Printed in Japan」という言葉がすぐに見つかる。

今日は、こども読書の日。

2022年04月23日

執筆者櫻井瞭

こどもと読書「音読の効能」

音読は、脳に良い、という研究結果がある。
脳の前頭前野が活性化され、
記憶力や学習力を高めるそうだ。

音読ならむづかしい言葉を飛ばして読むこともない。
間違って読んでもすぐに気づく。

お母さんが子供に読み聞かせをするのは
お母さん自身にとっても
素晴らしいことだと思う。

今日は、こども読書の日。

2022年04月23日

執筆者櫻井瞭

こどもと読書「グーテンベルクの発明」

15世紀の発明家、ヨハネス・グーテンベルク。

彼の考案した活版印刷技術により、
物語は口頭ではなく、
活字で継承されていくようになった。

「世界三大発明」と言われるこの発明は、
ただ技術を新しく開発しただけではない。
本の出版が容易になり
知識の蓄積と交流が格段に進んだのだ。

今日、書店でドイツの作家の絵本を手に取った。
印刷技術がなかったら、ここにこの本はない。

今日は、子ども読書の日。

2022年04月23日

執筆者櫻井瞭

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こどもと読書「読むってなんだろう」

作家・井上ひさしは、その著書の中で
読書感想文を子どもに強いることが
本離れを促しているのではないか、と書いている。

言語は人間に与えられた最上で最良の贈物、だともいう。

いい本を読んで、いい言葉に触れたとき
心の中に起こったことを無理やり取り出すよりも
そのまま寝かせておくのがいいのかもしれない。

やがてそれは言葉として結晶するのだから。

今日は、子ども読書の日。

2022年04月23日

執筆者佐藤日登美

Photo by wardyboy400

こどもと読書「ロアルド・ダール」

小説家、そして児童文学者
ロアルド・ダール。

彼はこどもたちが眠る前に、
 自分が創作した物語を話して聴かせた。
こどもたちのお気に入りは
だんだん大きくなる桃が出てくる冒険だった。

やがて一冊の本として出版されたとき、
奇想天外、まさかの連続、
ジェットコースターのようなストーリー展開に
大人はびっくりしたけれど…

『おばけ桃が行く』

こどもたちが好きになるストーリーは、
こどもがいちばん知っている。

今日はこども読書の日