2024年01月06日
小林慎一
幸福な人生のために必要なたったひとつのこと#7
ハーバード・メディカルスクールの成人発達研究は、
724人の人生を追跡し続けている。
そして、その子孫たちを対象に、その調査は今でも続いている。
4代目の研究責任者ロバート・ウォールディンガーは
幸福な人生に必要なのは、良い人間関係に尽きると結論づけている。
パートナーや、家族、友達、コミュニティの中で、
良い人間関係をつくれている人は、健康で長生きで、
80代になっても記憶がはっきりしていて、
そうでない人は記憶障害が早期に出るという。
定年退職後にも幸福な人は、
仕事仲間に代わる新しい仲間を自ら進んで見つけた人たちだ。
良い人間関係は人生を良くする。
この当たり前のことをなぜ、実践できないのだろう。
人は目の前の生活を快適にすることを優先しがちだ。
複雑な人間関係をより良くするという作業は
地味で、しかも人生最後まで続くから
ついつい後回しにされてしまう。
そうロバートは分析している。
いま、人生をやり直せるとしたら、どうしますか?
学生時代に戻って、いい会社に入れるように猛勉強をする。
30代から資産運用を始める。
ロバートの研究は、富も名声も、
幸福な人生には関係ないことを教えてくれる。
自分の人間関係をより良くするために、いま、
あなたができることは無限にあるはずだ。
マーク・トゥエインはこんな言葉を残している。
かくも短い人生に、争い、謝罪し、傷つき、
責任を追求する時間はない。
愛し合う時間しかないのだ。
たとえそれが一瞬に過ぎなくても。
2024年。あなたは、まず、誰に会いに行きますか?
これからの人生の幸福のために。