2024年01月06日

執筆者小林慎一

Photo by Joe Hepburn on Unsplash

幸福な人生のために必要なたったひとつのこと#7

ハーバード・メディカルスクールの成人発達研究は、
724人の人生を追跡し続けている。



そして、その子孫たちを対象に、その調査は今でも続いている。


4代目の研究責任者ロバート・ウォールディンガーは
幸福な人生に必要なのは、良い人間関係に尽きると結論づけている。

パートナーや、家族、友達、コミュニティの中で、
良い人間関係をつくれている人は、健康で長生きで、
80代になっても記憶がはっきりしていて、
そうでない人は記憶障害が早期に出るという。

定年退職後にも幸福な人は、
仕事仲間に代わる新しい仲間を自ら進んで見つけた人たちだ。

良い人間関係は人生を良くする。
この当たり前のことをなぜ、実践できないのだろう。



人は目の前の生活を快適にすることを優先しがちだ。
複雑な人間関係をより良くするという作業は
地味で、しかも人生最後まで続くから  
ついつい後回しにされてしまう。

そうロバートは分析している。

いま、人生をやり直せるとしたら、どうしますか?

学生時代に戻って、いい会社に入れるように猛勉強をする。

30代から資産運用を始める。

ロバートの研究は、富も名声も、
幸福な人生には関係ないことを教えてくれる。



自分の人間関係をより良くするために、いま、

あなたができることは無限にあるはずだ。

マーク・トゥエインはこんな言葉を残している。


かくも短い人生に、争い、謝罪し、傷つき、
責任を追求する時間はない。

愛し合う時間しかないのだ。

たとえそれが一瞬に過ぎなくても。

2024年。あなたは、まず、誰に会いに行きますか?

これからの人生の幸福のために。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

Photo by Christopher Michel

大晦日 「南極にて」

今年もあと7時間。あなたは、どこですか?

南極は、夏。
24時間沈まない太陽。年末な感じもない。

それでも昭和基地では、
門松や鏡餅が飾られる。
除夜の鐘は、吊り上げたドラム缶。

極地でのタフな日々。
だからこそ、
日本の行事を大事にする。

年越し蕎麦の湯気が、
隊員のほほを
おつかれさまと、撫でる。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

Photo by no_typographic_man

大晦日 「後部座席にて」

今年もあと6時間。あなたは、どこですか?

タクシーの後部座席。
たまに、お化けが出る。

長距離を乗る、ありがたいお客を
タクシードライバーの間で、お化けと呼ぶのだ。
夜の行事が多い12月は出やすい。

いよいよ大晦日の夜深くなると、
近場の初詣客が増える。
東京なら明治神宮、浅草寺、湯島天神……。

お化けは出るか。
鹿島神宮、成田山まで乗る、お化け。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

Photo by ペーター

大晦日 「分娩台にて」

今年もあと5時間。あなたは、どこですか?

もしかしたら、分娩台にいる人もいる。
大晦日ベビーになるか?
元旦ベビーになるか?

いくら少子化でも、
赤ちゃんが産まれない日はない。
きょうは全国で1500人くらいか。

その一つ一つの命に
寄り添ってくれる助産師がいる。

年越しの夜勤が好きだ
という助産師が、理由をおしえてくれた。
無事出産を終えたあと、
病院の屋上で見る初日の出が
たまらないのだ、と。

あした、天気になあれ。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

Photo.by Bob Mical

大晦日 「データセンターにて」

今年もあと4時間。あなたは、どこですか?

情報システムの切替えは、
使う人がいない時間にしか作業できない。

大晦日もどこかで、
エンジニアたちが地道に取り組んでいる。

それでも障害が起きるときは起きる。

最後は神頼み。
神主を呼び、お祓いするケースもあるとか。

最新鋭のデータセンターに、
ペタッとお札が貼られる。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

大晦日 「牛舎にて」

今年もあと3時間。あなたは、どこですか?

大晦日も、牧場では牛は乳を出す。
搾乳は1日2回、
餌やりも1日2回。

牛が可愛くなければ続かない。
可愛いだけでも続かない。

暴れる。病気になる。死ぬ。
それが、生き物相手。

母牛が分娩で陣痛の時、
いっしょになってイキんでしまう。

これが愛でなかったら何なのか。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

大晦日 「江戸にて」

今年もあと2時間。あなたは、どこですか?

話は江戸時代。
ツケで買い物していた町人や武士。

大晦日は、溜まったツケを一括払いする期限。
借金取りがやって来る。
払え、いや、払えない。居留守、刃物沙汰……。
必死の攻防が、江戸の名物になった。

1日中、葬式を出して凌ぐ。
そんな落語ネタもできたほど。

宵越しの金はもたない江戸っ子。
年越しの金もなかった。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

Photo by calltheambulance

大晦日 「社務所にて」

今年もあと1時間。あなたは、どこですか?

年末年始、神社の巫女さんは忙しい。

巫女装束に身をつつみ、
数あるお守りやおみくじを
つぎつぎ受け渡す。

時給いくらだろう?などと
あなどるなかれ。

巫女の起源は、
古事記や日本書紀に登場する神話。
邪馬台国の卑弥呼も、巫女だった。
武田信玄の忍者も、巫女だった。

すごい神業の持ち主かもしれない。

2023年12月31日

執筆者名雪祐平

Photo by Andrés García

大晦日 「ラジオ局にて」

今年もあと数十秒。あなたは、どこですか?
   
大晦日、
いろいろなテレビやコンテンツあるなかで
J-WAVEを聴いてくれてありがとう。

2024年も、あなたが楽しくなる放送を
もっともっとお届けしたい。

A Happy New Year!

2023年12月30日

執筆者新井奈生

Photo by Andreas Rockste

野草の名前 #1

昔々。人が、科学と出会う前。
日本人はミリ単位の小ささを、
「ノミ」にたとえていたようだ。

ノミノツヅリとノミノフスマ。
どちらも、小さな野草の名前。
ツヅリは繋ぎ合わせた着物のことを、
フスマは部屋の仕切りに使うアレ・・・と思いきや、
古い言葉で掛け布団を指すとのこと。
ノミの着物に、ノミの布団だなんて
随分かわいいセンスだと思う。

ちなみにちゃあんと、
着物より布団の方が
葉も花も、ひとまわり大きい。

やがてくる春に。
ノミの緑を探してみては。